2018年02月09日

読書感想文:すらすら読める養生訓




江戸時代の儒学者、貝原益軒は80歳くらいのときに「大和本草」という本を書きました。これは日本初の体系的な薬学書で1300種類もの植物が一部図版で解説されています。

そして、83歳ごろに書いたのが有名な「養生訓」です。健康で長生きする方法が書かれています。

平均寿命が40歳くらいの時代です。

彼は、時おり楽器を演奏し詩歌を吟じ、香など焚きながら鍼灸で気の調整に努め、かなりホリスティックなライフスタイルを送っていたようです。

「短命なのは生まれつきではない。十人のうち九人までは、みな不養生で自分のからだをこわしている。だから養生の方法を心得なくてはならない。」

「からだをたもち養生するのに、きわめて大切な一字がある。それは『畏』という字である。畏れるということは、身を守る心構え(心法)である。」

「薬を飲まないでも自然になおる病気が多い。このことを知らないで、むやみに薬を使い、薬にあてられて病気をひどくし、長く回復しないまま死んでしまう者も多い。」

「養生の道は病気のないときに、慎むことである。病気になってから薬を飲んでもなおりにくく、なおりも悪い。」

「老後は若い時より月日が過ぎるのが早いことは十倍であるから、一日を十日とし、喜び楽しみ、無駄に日を暮らしてはいけない。」

「からだを動かし気をめぐらすのがよい。寝ることを好み、なまけて動かないのは養生にたいへん悪い。とくに、食後はかならず数百歩あるいて気をめぐらし食べたものを消化させるべきで、すぐに眠ってはいけない。」

なんてことがやさしい言葉で書いてあります。


「すらすら読める養生訓」
立川昭二著
講談社



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Posted by Konohana2  at 10:56 │読書感想文